働き方をデザインする

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スクール・サポート・スタッフ(SSS)の立場から教職員の職場環境を変えたい人のブログ

勤務時間や時給など、SSSの実態をお知らせします(アンケート結果)

<はじめに>

先日、web上でアンケートを行いました。アンケート2種類で全21項目と、かなりボリュームがあるので、記事4回に分けてお伝えします。今回はその3回目です。面白い結果が出たので、アンケートを回答した人だけでなく、スクール・サポート・スタッフ(SSS)を配置している自治体の人や、一緒に働く教員や職員など、多くの人に見てもらえると嬉しいです

 

アンケートは『SSSの心境アンケート(2021年3月)』『SSSの実態アンケート(2021年3月)』の2種類。回答期間は2021年3月8日~31日。実態アンケートの回答者数は、現役のSSSが101名、引退したSSSが4名の合計105名でした。

このアンケートの一連の記事を見るときは、『アンケート(2021年3月)』というカテゴリー名をクリックしてください。

 教員免許を持っているかどうか

「退職教員など、学校現場のことをよく知る人にSSSになってほしい」という意見を聞いたことがあり、また実際に、退職した教員がSSSをやっているという話も聞いたことがあったので、この質問を入れました。アンケート回答 スクールサポートスタッフ 教員免許

結果は、『元教員が1割、教員免許取得者が1割、教員免許を持っていない人が8割』でした。ところで、この後にある質問の回答「学習を教えることがある」にチェックを入れたのは、元教員10人中2人、教員免許取得者が11人中1人でしたので、教員免許を持っているからと言って、学習を教える機会は多くない(少ない)ようです。

勤務年数

アンケート回答 スクールサポートスタッフ 勤務年数


このアンケートを行ったのが令和2年度の3月です。ほぼ全員が現役のSSSと回答しているので、『1年未満』と回答した人は令和2年度中に雇用されたと考えられます。同じように考えると、雇用期間は次のように予想されます。

スクールサポートスタッフ 勤務年数と雇用開始年度の関係

コロナの影響で予算が年度途中で追加され、SSSの人数が大幅に増えたのが令和2年度の途中なので、『1年未満』の回答が一番多いのは予想通りでしたが、ここまで偏っているのは予想外でした。また、国(文部科学省)の予算で、SSSのための予算が初めて組まれたのは平成30年度なので、『3年以上』と答えた人の自治体は、確実に、国の予算が付く前からSSSを雇用していたので、SSSの雇用が進んでいる自治だと言えます。

週あたりの勤務時間と時給

アンケート回答 スクールサポートスタッフ 勤務時間

アンケート回答 スクールサポートスタッフ 時給


勤務時間が長い人、時給が高い人に傾向があるのかどうかを探りましたが、特定の傾向は見られませんでした。勤務時間も時給も、自治体の差だと思われます。ちなみに、全国の最低賃金は、一番低い所で792円、一番高い所で1013円です。*1 

また、『元教員』かつ『時給1000円未満』という人が6人居ました。地域差があるとはいえ、また、SSSなので教員とは全く違う仕事であり学習も教えないとはいえ、元教員なのに時給が1000円を超えないというのは、どうなんだろうかと気になりました。

誰から指示を受けて仕事をしているのか

アンケート回答 スクールサポートスタッフ 業務方式

『いろいろな人から指示や依頼を受ける』人が8割という結果になりました。

 

まとめ

  • 教員免許は持っていない人が8割
  • 令和2年度中に採用された人が8割。コロナ予算の影響と思われる。
  • 週あたりの勤務時間は20時間未満が4割、20~25時間が4割
  • 時給は1000円未満の人が4割、1000~1300円の人が6割
  • 8割の人が、いろいろな人から指示や依頼を受けて仕事を進めている

 

*1 地域別最低賃金の全国一覧

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/

 

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