働き方をデザインする

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スクール・サポート・スタッフ(SSS)の立場から教職員の職場環境を変えたい人のブログ

SSSである私のWワーク事情


私の場合、夏休みなどの長期休暇中は仕事が休みになります。そのため、周囲の人から気軽に「夏休み中は何するの?何か他の仕事をしたりするの?」と聞かれることがよくあります。私も最初は同じような気持ちでしたが、「そう簡単な話じゃない」というのがだんだん分かってきたので、ここに書き残すことにしました。

 

 

前提

  • 私(SSS)は、地方公務員の中の『会計年度任用職員』という立場
  • 会計年度任用職員(パートタイム)の場合は兼業(Wワーク)が可能
  • ただし、『1日8時間』『週40時間』を越えてはいけない。週1は休日を設けないといけない。
  • 『兼業申請書』を提出し許可を得なければいけないので、一部の仕事には就くことができない。

 

条件に合う仕事が少ない

まず、条件として、夏休みの期間を越えないものでないといけません。ある求人情報誌を見ると「春夏冬休み期間限定」という項目がありますが、よく見ると「9月末までの勤務」「8月31日まで平日週3以上勤務必須」などの条件があり、合わないものも多くあります。

逆に、「8月13日~15日の3日間のみ」など短期間すぎるものは、夏休みに仕事が無い分の補充としては不十分です。

 

労働時間の面で不利

募集ページに「短期可」「週1からOK」「10日間のうち1日でも勤務できればOK」など書いてあっても、面接に行くと、長期の勤務が可能で多くの日数・時間勤務できる人が優先されると言われます。

 

私の場合、普段はSSSとして『1日5時間、週5日』の勤務をしています。そのため、

  • 平日に3時間以内
  • 土日のどちらかに8時間以内

の仕事であれば労働時間の上限を超えずに働けますが、そう都合良くはいきませんでした。

一番(条件が良くて)やりたくて応募したけど断られた仕事は、何か月にも渡り「希望シフト制で都合に合わせて働ける☆」と求人が出続けています。それが宣伝文句なだけだったのか、単純に私が採用されなかっただけなのかは分かりません。

 

近所では働きにくい

平日に3時間以内で働ける仕事として私が最初に思い浮かんだのは、飲食店でのアルバイトです。しかし、『家の近く=学校の近く』なので、勤務している学校の子どもや保護者、もしかすると教員が来るかもしれないと思うと躊躇してしまいました。

 

SSSという特性

以上のことは、あくまでも私個人の経験や意見ですし、よくある話だと思うのですが、『SSSである』ということを表記したのは、他の職業との差を感じたからです。

 

  1. 働けない期間(春夏冬休み)が多い(※)
  2. 勤務日数や時間を増やすという現職の調整ができない
  3. 年収が低い(のでWワークをするかどうか検討の必要性がある)
  4. 兼業許可が必要なので職種等が限られる

という点です。会計年度任用職員の待遇については、しばし問題になっていて2~4は同じだと思います。しかし、1の春夏冬休みという学校現場だけの休暇が影響しているのは、SSSを含むほんの一部の人にしか当てはまらないことではないでしょうか。

 

※長期休暇中が休みであるかどうかは自治体によりますが、約85%の人において、勤務日数や時間はゼロになるか減ります。(アヤコ調べ。引用:もったいないSSSのやる気(アンケート結果報告3)

 

(注)この話は一例です

あくまでも私の経験に基づく話なので、全ての人にあてはまる話ではありません。アルバイトに応募する話をしましたが、稼ぐ方法はフリーランスなど他にもありますし、人によってはどんな仕事でも簡単に採用されることもあると思います。そもそも、SSSの仕事の方が副業である人も居るかもしれません。休みの時間を仕事以外のことに使っている人も居るでしょう。

しかし、『稼ぐ』ということが職業選択の上で重要な要素であることは確かなので、これからSSSをしようと考えている人や、今後SSSを続けていくか迷っている人への参考になればと思い書きました。

また、もし『SSSは生活費を稼ぎにくい職業だ』というのが私一人ではなく多くの人の意見になれば、SSSがそのような職業であって良いのかという課題が浮かび上がってきます。

 

まとめ

長期休暇中が休みであることを知った当初は「別の仕事をすれば良いだろう」と考えていましたが「そう簡単な話じゃない」と分かってきた、という話でした。