働き方をデザインする

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スクール・サポート・スタッフ(SSS)の立場から教職員の職場環境を変えたい人のブログ

数字では表せないSSSの必要性

SSSの正式名称は『教員業務支援員』。文字通り、教員の業務を支援する支援員です。先生たちの忙しさを減らすのが目的なので

 

先生たちの労働時間が減った → 教員業務支援員がいて良かった

 

と判断されることが多いですが、私はSSSの存在意義はそれだけではないと考えています。

 

 

【1】SSSが今まで不足していた部分を補う

(1)庶務をする人として必要

電話を取る、コピー用紙を補充する、溜まったシュレッダーのゴミを捨てるなど、『業務』というほど大げさなものではないが、日々の活動のために必要な仕事は存在します。ごみ袋を取り替えるなど、家庭では『名のない家事』と言われる類のものです。

 

学校は物ではなく人と関わりながら仕事を行う場なので、型通りにはいかないことも多く、後回しに出来ないことも多いです。そのような場だからこそ、庶務を行う人は必要だと思います。

今まではそのような人が居なかったので、管理職や事務職員や細かいことに気づく教員などが引き受けていて、その人たちが多忙になってしまっていたのではないでしょうか。

 

(2)常に職員室に居る人が必要

先生たちは時間によって、教室や職員室や特別教室など居る場所が違うことが多いですが、SSSは職員室にいる可能性が高いので「もし〇〇さんが来たらこの部屋に案内しておいて」のように来客対応が頼みやすくなります。

 

他にも、「今日、調子が悪いから私の給食の量を減らしてほしい」「出張があるけど戻ってくるから給食は置いておいて」など職員室内の給食の用事もよく聞きます。管理職の先生にわざわざ言うのも気が引けると思うので、SSSが居たら丁度良いですよね。

 

【2】あえて『役割の無い人』を置く必要があったのではないか

(1)役割がない人が必要

「役割(すること)が無くて手持ち無沙汰になってしまう」ということは、SSSにとってのデメリットとしてよく言われることですが、役割がハッキリと固定されていない人も学校という組織には必要なのではないかと思います。なぜなら、みんな既にたくさんの役割を持っていて自分のことに精一杯で、突発的なことに対応しにくいからです。

 

工場のライン作業のように定型的な業務が多い職場には不必要かもしれませんが、学校のように型にはまらない出来事が多く、さらに、大人ではなく子どもが活動する場所では、柔軟性が求められる場面が多いと思います。

 

そのため、柔軟な対応ができる人が学校内にいることはメリットだと思います。

(※同じ理由で、担任外の先生もたくさん居たら良いのになと思います)

 

(2)教員とは違う立場の人が必要

SSSが教員ではなく、管理職でも事務職員でもないことが重要です。

 

「電話の折り返しを待っているが少しだけ席を外したい」

「大きいものを運ぶから、ちょっと手伝ってほしい」

 

というように、本当に『ちょっとした』用事が出来ることがあると思います。

 

そのとき、同じ立場である別の教員や管理職に頼むのは申し訳ない気持ちになりますが、SSSなら立場が違うので頼みやすいのではないでしょうか。

 

(3)一人職の手伝いができる

一人職とは、保健の先生(養護教諭)や事務職員など学校に一人しか居ない職種のことです。

このような人たちが「今だけ」「ちょっとだけ」人手が欲しい場合、管理職や教員には言いにくいけどSSSには言いやすいのではないかと思います。

 

実際に手伝ったことがあるのは、

 

  • 検診の時に保健の先生の手伝いをする
  • 検診結果の入力の手伝い
  • 事務職員が作った資料のダブルチェックを行う
  • 大量に届いた備品の整理を手伝う

などです。



【3】SSSを置いたことで見えてきたメリット

(1)他の学校スタッフの手伝いや架け橋になる

SSS以外の学校スタッフとは、例えば、学校司書、介助員、学習指導員などです。この人たちも一人職であることが多いので、ちょっと手を貸してほしい時にSSSが役立ちます。

また、非常勤勤務やパートタイム勤務であることが多いので、情報が入りにくい事が多いです。「正式に誰かに尋ねるほどではないが気になることがある」場合、SSSがその情報を伝える役になることが多々あります。

 

SSS自身も非常勤勤務やパートタイム勤務であることも多いのですが、

  • 職員室にいることが多い
  • 特定の業務に当たる必要がないので幅広く情報を得られる

などが他のスタッフとは違うので、教えてあげられることが多いです。

 

(2)自分の業務を見直すことができる

SSSに業務を頼むには、自分自身の業務を俯瞰して見る必要が出てきます。

いつまでに完成させるか(〆切)を伝えるには、使用する日から逆算して考える必要があります。

例えば、金曜日に配布する宿題のプリントの印刷を依頼するのであれば、前日の木曜日にはお願いしておく必要があるので、その前日の水曜日には計画立てておく必要が出てきます。

 

また、作業の途中までは自分で行うが途中からはSSSに任せる、というような作業もあります。その場合、どの部分が他人に任せられることで、どの部分が自分にしか出来ないことなのかを考えることが必要になります。

 

このように自分自身の業務を見直すことが業務削減には必要で、SSSの存在はそのきっかけになるでしょう。

 

(3)心理的負担の削減

自分がしようと思っていた作業を代わってもらうことで、時間を短縮できるだけでなく、心理的な負担を削減できることもあると思います。

例えば、『回収した複数枚の用紙をそれぞれ名前順に並び替える』『30人分のノートのスキャン』など、簡単にできそうだけどちょっと面倒な(億劫な)ことを任せられれば、気持ちの負担が軽くなると思います。

 

これは値に表しにくいので見過ごされている部分ではないかと思いますが、私がSSSとして働いていてすごく感謝されるのがこの部分ではないかと感じています。(だから、何らかの形で値や結果に表されたら面白いのになと思います)

 

まとめ

私が『学校にはSSSが必要』と思う理由には、教員の業務時間が削減できること以外にもたくさんあります。

  • 今まで不足していた役割を担う
  • 教員とは違う立場で学校内に居る
  • 新たなメリットを生み出す

 

おわりに

私はSSSとして働き始めた当初、作業量が重要なのだと思っていました。例えば、印刷業務であれば、5分で終わるものより30分掛かるものを行った方が感謝される(良い仕事をしたと評価できる/される)(組織への貢献度が高い)、というようなものです。

 

しかし、働いていくうちに、そのような単純な話ではないように感じてきました。ちょっとした一言がすごく感謝されたり、何も行動しなくても他の人とコミュニケーションを取り感情を共有して関係性を構築すること自体が結果として良い影響を及ぼしたりしました。

 

印刷業務も、「自分の作業時間が減って有難い」よりも「面倒な作業を任せられて気が楽になった」と言われることが多いですし、5分で終わることでもすごく感謝されることもありました。

 

これらのことは、数年前から感じていたことではあったのですが、なかなか言語化できていなかったので、今回(やっと)このような形でまとめられて良かったです。