私は腹が立っている。
アンケートで「働く上で満足していることは?」と聞いたところ、かなり多くの人が「勤務時間が丁度良い」と答えた。それだけを見ると「SSSって、働きやすい労働条件なんですね」と思えるかもしれないが、実際は違う。これを見ているみなさんならよく分かると思うが、この結果はそんな良い意味じゃない。「満足しているのは勤務時間ぐらいだ」というかなりネガティブな意見も多い。
もちろん、職種を問わず平日4~5時間の短時間勤務を希望している人が、SSSとして働けていることで満足していることには問題はない。
しかし、SSSはそのニーズに応えるための職業だったのか?
教員の働き方を改善して、子どもたちに良い教育を受けてもらうというのが目的ではなかったのだろうか?
「不満に思っていることは?」という質問もしたが、「日々の業務量が少ない」という回答が3番目に多かったが驚きはない。「やっぱりそうか」という印象だ。聞き慣れてしまった感があるが、そもそも、どうして毎年毎年同じ課題が続いているのか。
もちろん、この課題を解決した学校もある。
- 教育委員会や管理職の取組が上手くいった
- SSS自身が努力した
- 自然に(時間が)解決した
の3パターンの解決方法があるが、2の割合が圧倒的に多いのではないかと思っている。
1のパターンももちろんあるが、割合としては少ないというのが私の予想だ。理由は、アンケートでSSSの人に「どのような働き方をしていますか?」と聞いたところ、「教頭先生などが業務を集約する」と回答する人がかなり少なく、「いろいろな人から依頼を受けて動く」人が圧倒的に多かったからだ。
多くの場合、SSS個人が「何か手伝いましょうか?」と積極的に周囲に声を掛けたり、SSS通信を作ったりと努力した結果、状況が良くなったのではないだろうか。逆に言うと、SSSが人並み以上に、言われた仕事をこなす以上に頑張らなければ仕事における環境が改善されない状況になっていないだろうか。
個人個人が努力して働くことは素晴らしい。というより、働くからには頑張るのが当然という意見もある。しかし、私は思う。
どれだけ給料が安いことか。年収200万も無い。
雇用期間が一年だから一年後には仕事を辞めさせられているかもしれない。
例えばスーパーのレジ係の方が稼げるし長く働けるのではないだろうか。一年で辞めてくださいとはならないだろう。
それで人並み以上の意識・努力をと言われても…。
雇用条件を考えると、意識が高く能力も高い優秀なSSSばかりが集まるとは思えない。「とりあえず勤務時間が合うから」とか「仕事を完全にしないのは暇だし、適当に働きたい」とか「楽に働ける」とか、そこまで意識が高くない人が集まっていても不思議ではない。
しかし考えてほしい。
「そもそも、SSSの仕事って、そんなにないがしろにされてもいい仕事なのか?」
本来は重要な役割を果たす仕事じゃないのだろうか。一年間で働き方改革が完了するわけがないのに、SSSが『会計年度任用職員』であるのはおかしくないだろうか。
「正規雇用したらお金が掛かるから非正規雇用で」ということかもしれないが、そのせいで、高い能力を持った人が雇えない、熱意をもって仕事を始めた人も暇すぎてやる気が失せてしまう。やる気が失せても続ける人もいるが、モチベーションは下がらないだけで上がりもしない。勤務時間の都合が良いだけで続けている人は、数年経って生活環境が変わってしまったら辞めてしまうかもしれない。
SSSの仕事はたしかに特別な資格や技術は必要ないかもしれないが、継続すればするほど仕事の質は上がる。それなのに、この環境では何年も継続して働ける人は限られてくる。この調子だと、何年経っても同じ問題を繰り返すだけで何も変わらないのではないか…。
そのようなことを考えると、悲しいを通り越して腹が立ってきた。
本当は、「アンケートの結果はこうでした。頑張っていきましょう!」という前向きな記事を書きたかったが、釈然としない気持ちになり書き進められなかったので、そのままの気持ちを書くことにした。
SSSだけでなく会計年度任用職員の雇用に関する取扱いはとても酷いものだと思う。年度末は特にそう感じる人が多いのではないだろうか。私は4年目なのでその状況にも慣れてきたが、なぜ、こんな状況に慣れないといけないのか、慣れたというのは理不尽な状況をスルーしてしまっているだけではないだろうかと思い直した。
これを読んだあなたも、スルーしてしまっていた思いがあればどうぞ書き残してください。
コメントお待ちしております。