働き方をデザインする

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スクール・サポート・スタッフ(SSS)の立場から教職員の職場環境を変えたい人のブログ

来年度の概算要求(教員業務支援員)の資料を読んでみた

来年度の『概算要求』が発表されました。概算要求とは、各省庁が財務省に「来年度の予算はこれぐらい欲しい」と要求することです。今回は、文部科学省文科省)の概算要求の中の『教員業務支援員(以下SSS※)』の部分に注目して見てみました。

 

※『教員業務支援員』の略称が『SSS』なのは、今年の8月に『学校教育法施行規則』が改定されるまでは『スクール・サポート・スタッフ』という名称が一般的で、その略称がSSSだったからです。

 

令和4年度の概算要求

来年度の概算要求は『103億円』で、これは『全国24,300人を雇用できる金額』です。

前年度(令和3年度)予算は39億円なので、金額は2.6倍に増えています!24,300人という人数は、ごく小規模校を除く全公立小中学校へ配置できる規模だそうで、文科省としては、それだけSSSを配置したいと考えているということです。

文科省 概算要求 教員業務支援員(スクール・サポート・スタッフ)

引用:07-1 令和4年度概算要求主要事項,p10
https://www.mext.go.jp/a_menu/yosan/r01/1420668_00003.htm

 

2.6倍なんてすごい!…ですが、私は「本当に予算が下りるかな?」と懸念しています。

概算要求とはあくまでも『要求』なので、これから財務省が精査して正式な『予算』として降りるときには金額が減る場合もあります。実際に、令和3年度の概算要求は『108億円』でしたが、実際の予算は『39億円』となりました。

 

いや、減りすぎ!(+o+;)/

 

なので、今年はどうかなあと思っていますが、期待はしています!

 

「まずは」一校に一人

概算要求が通れば、SSSの『1校に1人』配置が可能になります。今年度の予算は、全国9600人分なので、予算どおり配置されていると考えると現在は『3校に1人』の割合しか居ないと考えられます(39.5%)。

学校の先生方の働き方を良くしていくのに、人を増やすことは絶対に必要です!

…というのは、下の資料のとおり文科省の方も分かっていらっしゃるので、今年こそは概算要求を予算まで通してほしいなと思います。

文科省資料 教員業務支援員(スクール・サポート・スタッフ)

引用:教員業務支援員について
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/hatarakikata/index.htm

 

そして、『1校に1人』というのはゴールではなくスタートです。

私はSSSとして働いていて「先生方の役に立てている」と思っていますが、「一人じゃ限界がある」とも思っています。先生方30~40人に対して私1人(しかも短時間勤務)では、マンパワーが少なすぎます。結局、『教員の仕事ではない種類の仕事』が先生たちから切り離せずにいます。そのため、いずれは1校に複数人、そしてフルタイム勤務の人が必要だと考えています。

 

来年度の予算がどうなるか、注目です!!

 

アイキャッチ画像:PAKUTASO