働き方をデザインする

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スクール・サポート・スタッフ(SSS)の立場から教職員の職場環境を変えたい人のブログ

パラプロフェッショナルについて簡潔にまとめてみた

約1年前、「パラプロフェッショナル」という職業の話を書きました。スクール・サポート・スタッフ(教員業務支援員)にも関係があり、私が目指していることにも関係がある内容で、良い内容が書けたと自負しているのですが、「見てもらえているのかな…」と気になっています。

そこで、1年前のパラプロフェッショナルの記事を簡潔にまとめてみました。

 

 

パラプロフェッショナルとは

パラプロフェッショナル(Paraprofessional)とは、アメリカの学校スタッフのうちの一つの職業で、教員の業務を補助する人です。

パラリーガル…弁護士業務を補助する人、と同じパターンの名称です。)

 

業務内容は、日本における「学習指導員」「特別支援教育支援員」が組み合わさっているような仕事です。

【例】(教師の監督の下で)子どもへの学習指導、カフェテリアや廊下での見守り

 

スクール・サポート・スタッフ(教員業務支援員)に似ている

私が関心を持っている理由の一つが、パラプロフェッショナルがスクール・サポート・スタッフ(SSS、教員業務支援員)に似ていることです。

パラプロフェッショナルは1950年代(約70年前!)からある職業なのですが、最初の頃は、教材準備や電話対応などがメインの仕事でした。教員不足のため、教育には携わらない業務を行う人材が雇われ始めたという経緯も似ています。

年々、求められる業務や役割が変化してきて、今では、パラプロフェッショナルではなく「パラエデュケーター(Paraeducator、教育者と並んで働く人)」という名称でも呼ばれます。

 

海外は教員以外のスタッフの割合が多い

日本の教員は仕事(特に事務仕事)が多いことが課題になっています。そして、その解決策は、教員以外のスタッフを増やして教員が抱えている仕事を分担していくことだと考えています。実際に海外では、学校内に教員以外のスタッフが大勢います

日本では、学校で働く大人のうち、8割が教員で他のスタッフの割合は2割です。それが、アメリカでは4割、イギリスでは5割なので、約半分が教員以外のスタッフです。

海外の学校スタッフの割合

引用:中審教「資料3-4 チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について(答申(案))参考資料」p.12

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/gijiroku/__icsFiles/afieldfile/2015/12/28/1365606_3_4.pdf

 

同じSSSの方へ伝えたいこと

アメリカの「パラプロフェッショナル」は職業の一つとして確立されていますが、日本のスタッフについては、まだそうではありません。しかし、そのパラプロフェッショナルも当初は単なる事務スタッフとして雇われていて、それが必要に応じて発展してきたという歴史があります。

私は日本でもSSSが発展してパラプロフェッショナルのようになっていくかもしれないと考えたとき、とてもわくわくしました。(少し大げさに言うと、)発展途上な仕事の発展を最前線で支えているのが私たちということですよ。カッコいいじゃないですか!

日々働いていると疎外感や不満を感じることがあるかもしれませんが、そのようなわくわく感が少しでも伝わり、いつもよりほんの少し、楽しく仕事ができたらいいなと思います。

 

SSSではない方へ伝えたいこと

学校にSSSを配置することの効果は既に出ています。しかし、もっと効果を高めることもできると思いますし、そうでないと、先生方の過重労働は解消されないと思っています。

学校現場は人手不足で、教員の数が足りていないので「教員を増やそうという」声は多くあります。それには賛成ですが、私は「教員以外のスタッフの数も増やそう」とも主張したいです。パラプロフェッショナルについて知ることは、SSSなどの教員以外のスタッフの役割を考えるのに参考になるはずです。

 

おしらせ

今回の記事でパラプロフェッショナルについて興味を持ってくださった方は、ぜひ元の記事もご覧ください。パラプロフェッショナルの業務内容などについて詳細に書いています。支えてくれる団体があるのは羨ましいですし、Tシャツまであるのは驚きです!

 

私がパラプロフェッショナルに注目している理由

パラプロフェッショナルとは何か①

パラプロフェッショナルとは何か?②