前回の記事では、学校の中の教員以外の「スタッフ」の人たちの役割について紹介しました。
今回は「スクールサポートスタッフとは具体的には何をする役割の人なのか」、私の勤務状況や業務内容をご紹介し、をお伝えします。
※2021年8月、スクールサポートスタッフは教員業務支援員という名前に変わりました。
勤務条件
- 週25時間(1日5時間、週5日)の勤務
- 夏休みなどの長期休暇中は休日
- 給料は時給制
- 応募資格は不問
- 地方公務員法が適用
地方公務員法について
市町村の教育委員会に採用(任用)されているパートタイム職員ですので、「秘密を守る義務」や「信用失墜行為の禁止」などの服務については(教員と同様に)、地方公務員法が適用されます。
ちなみに、「職務専念義務」も適用されますが、パートタイムなので兼業は可能です。(兼業できない仕事もあります。教員は兼業不可です。)
学校内の位置付けについて
座席
学校の職員室内に先生方と同じように専用の机があります。パソコンは共用のパソコンが一台あるので、使う時はそれを使っています。 →後に、先生方と同じパソコンを支給していただきました。
呼ばれ方
私は「先生」ではないのですが、皆さん「○○先生」と呼んでくださいます。「さん」付けで構わないのですが、呼び分けるのが面倒なのかもしれないと思い、特に否定せずにいます。(児童の前でもその方が都合が良いのかもしれません。)
今は新型コロナウイルスによる臨時休校中なので、ほんの一部の低学年の児童としか会っていないのですが、何度か先生と呼ばれました。おそらく先生以外の人物を想定していないからだと思います。
保護者への周知
教員の配置のお知らせ(『1-1担任が○○先生』など記載されている手紙)の中に私の名前も入れていただいており、保護者の方には、スクールサポートスタッフとして私が居ることは周知されています。
引用:イラストAC
業務内容
頼まれれば何でもするのですが、今のところは次のような業務を行っています。
①プリントの印刷と仕分け
印刷する
学校のコピー機は、速く大量印刷できる機能はあるのですが、両面印刷の機能がありません。そのため、両面に印刷するときは片面ずつ印刷します。学校では『更紙(ザラシ)』を中心に使っています。
裁断する
B5サイズのプリントを印刷して配布するときは、B4サイズに印刷したものを裁断します。(裁断機がまた古くて、切れにくいことがあり大変です…。)
束ねる
もちろん、コピー機に自動で折ったりホッチキスを止めたりする機能は無いので、必要なときは全て手作業で行います。『夏休みの宿題(プリント集)』作成時など、プリントを複数枚ずつ綴じる機会は時々あります。
配布する
学校だよりなど生徒児童に配布するものは、クラスごとの専用の棚に入れます。
教職員に配布する資料は、机上に配布します。
②ラミネート加工、切り取り
ラミネート加工できる機械があるので、ラミネート加工をして、余分な部分をハサミで切り取ります。教室で使う掲示用など、新年度が始まる今はこの仕事が多いです。
ラミネート加工すると、見栄えも良く長持ちしそうなので良いなと思いますが、これを全部先生たちがしていると思うと大変だなあと思います。
ラミネートのイラスト
③丸付け
今は臨時休校中なのでやっていないのですが、学校が始まったら提出物の丸付け業務があるようです。 →臨時休校が終わり、丸付けは時々行うようになりました。
驚き
殆どが紙を使った仕事なんですけど、本当に、学校では紙が溢れています。もうちょっと電子化されないのかしらと思うのですが、まだ難しそうです。
その他
児童対応の有無は、私の勤務校の場合は、スクールサポートスタッフ本人の意思優先で、学校が求めればあるようです。何事においても、やりたくない、できないことはしなくて良いというスタンスです。(※私の勤務校、管理職の場合です)
自治体によっては、募集要項に「いろいろな物を作るので日曜大工が得意な人、募集」という記載があったので、本当に場所によって業務内容は違うと思います。
まとめ
スクール・サポート・スタッフとは、先生方の仕事を助ける仕事です。
業務内容ははっきりとは決まっておらず、自治体や配属先の学校によるところが大きいようですが、資格不問で募集され、子どもへの指導は行わないというのが通常だと思われます。
給料などの待遇は、どの地域でも、それほど良くはないのが現状だと思います。(国が教育に掛けるお金が少ないことが前提にあると思っていますが、)図書館司書やALTなど、他にも雇うべき人が多く、教員の補助の役割は後回しにされがちなのではないでしょうか。
私の市では、おおよそ1校につき1人の割合で配属されていますが、市町村や学校の状況によっては1人も配属されていない場合もあります。
しかし、スクール・サポート・スタッフが居る学校では教員の残業時間が減っているという結果も出ているので、これから求められ、増えていく職業なのかもしれません。
そんなときに、私の経験談が、他の学校や誰かの役に立てればいいなと思うので、これからもどんどん発信を続けたいと思います。応援よろしくお願いします!
追記
1年以上前に書いた記事なので、文章や体裁がどうしても気になり修正しましたが、内容としては間違っていなかったので、当時の状況を残しながら必要に応じて追記しました。
業務については、時期によって変化してきましたので、最近の記事もあわせて見ていただけると、より理解していただけると思います。(2022/3/28)
【初めての方へ】
【業務で使う物について】
【悩んでいる方へ】
2020/11/12、2021/3/21 改行の位置や文字の太さなどの体裁を整え直しました。
2022/3/28 全面的に文章、体裁を改訂しました。書いている内容には変更はありません。